2010.10.08~10
第15ステージ ~男子~
ステージテーマ:「地域に感謝して清掃ボランティアをしよう!」
共同生活の目標:「今までの目標の中から各チームでひとつ選ぶ」
残すところ、あと4ステージとなりました。14ステージまでがあっという間に感じられますが、今まで無事に塾活動を行えたのも、畑を貸してくださったりホタルの観察や川遊びをさせていただいたりと私達を受け入れてくれる地域のみなさんのおかげですね。そこで、今ステージでは、地域へ日頃の感謝の気持ちをこめてゴミ拾いのボランティアを行いました。
また、前回までは設定した共同生活の目標を個人個人で取り組んできましたが、今ステージではチームとして出来ていない目標を話し合って設定し、取り組みました。
■ 10月08日(金) 夜の集い
ステージを始めるにあたって、枝村塾頭よりお話がありました。

「塾活動も終盤(しゅうばん)に入りました。
塾活動をここまでやってこれたのは、地域の人が塾の活動理念を理解して協力してくれているおかげです。感謝の気持ちをこめて清掃ボランティアをしてほしい。
また、色々なことを率先して行えるようになってきました。地域の人の期待にも応えられるよう、ますます積極的に取り組んで自分自身の成長につなげましょう。残りわずかなので、悔いの残らないように頑張ってください。」
■ 10月09日(土) チーム農園作業
今ステージは、土日ともに雨が降りそうな様子でした。雨の後に土をいじると土を固めてしまうので、これから育つ作物の周りの土を固めないよう、まずチーム農園作業を行いました。
畝立て、種まきを早めに行うことができたので、ぐんぐん成長するといいですね。
このチームは、たくさん発芽した葉物(はもの)野菜を間引き収穫していました。
チンゲンサイとコマツナの中間のような野菜だそうですが、どのような味がするのでしょうか?洗ってすぐに、生で味わっている塾生もいました。
植付けをしてから4週間、サンチュが収穫時期を迎えました。雨の中の作業でも、収穫の喜びにはかないませんね。
■ 10月09日(土) 共同農園作業 ~オカボの収穫~
チーム農園作業の後は、黄金色に色付き穂が垂れ下がって収穫時期をむかえたオカボ(イネ)を刈り取りました。
草刈り鎌で刈り取ったオカボは、乾燥させる途中でばらけてしまわないようにヒモできつくしばりました。
穂に土が付かないように気をつけながら結ぶことにひと苦労です。
刈り終わったはずの畑をよく見ると、刈り残したものや刈れているのに落ちてしまったものがたくさんありました。
無駄にしないよう、ひとつひとつ丁寧に拾って束ねました。
収穫したオカボは、18ステージで行うもちつきで使う予定です。
■ 10月09日(土) 共同農園作業 ~オカボ干し~
束ねたオカボは、雨があたらないようにビニルハウスの中にかけました。

収穫したオカボ(イネ)の干し方ひとつを見ても地域によって差があります。地域によって異なる作業の仕方を色々調べてみるのも面白いかもしれません。
■ 10月09日(土) 塾活動 ~地域清掃ボランティア~
農作業を終えてから、川遊びでお世話になった中津川の川岸へゴミを拾いにいきました。
タバコの吸(す)い殻(がら)やお菓子の袋、お茶碗(ちゃわん)のかけらなど、色々な種類のゴミが落ちていました。
途中から雨が強くなってきましたが、感謝の気持ちを態度で表せた塾生がほとんどでしたね。
中には、他の塾生に任せて素通りしてしまう塾生もいたのは残念でした。もう一度ボランティアの意味「自分から進んで、報酬(ほうしゅう=お礼)を目的とせずに、人のために活動する」を考え直してもらいたいと思います。
■ 10月09日(土) 夜の塾活動 ~星の観察会~
まずは、なぜ月が満ち欠けするのかを探るため、太陽の光が当たる月を色々な角度から見るとどのように見えるのか実験を行いました。
明るい部分が全く見えない新月を1日目とすると、一周して次の新月がやってくるのが30日目。この日付をこよみとした旧暦が昔から使われていました。
月の満ち欠け実験のあとは望遠鏡で星空の観察を行う予定でしたが、残念ながら雨だったので室内で小惑星探査機はやぶさのイトカワ探索のDVDを見ました。
はやぶさは、トラブルが起きる中でどのようにして地球に帰って来ることができたのか、隠された秘密・陰の努力を知ることができました。
また、星や宇宙に詳しいボランティアの長沢さんが「地球は冷えて固まっているのに太陽はなぜ冷えて固まらないのか」「はやぶさのエンジンはなぜ壊れたのか」など色々な質問に答えてくださいました。
不思議だと思ったことを納得できると嬉しいですね!他にも気になることがある人は、是非調べてみましょう。
■ 10月09日(土) 夜の塾活動 ~共同生活目標のふりかえり~
今ステージは、チームで設定した共同生活目標について、チーム全体でどこができていなかったか、どんな所ができていたかなど意見を出し合って目標をふりかえりました。
「農作業の時に丁寧にできていなかった」「衣装ケースの周りが散らかっていた」などお互いに意見を出し合うことが出来、自分では気がつかなかった部分・自分では判断が甘くなっていた部分をあらためて意識することができたようです。
また、チームの目標として意識することで、今まで以上に声を掛け合って目標を意識して行動できたチームもありましたね。
■ 10月10日(日) 塾活動 ~草刈り鎌の手入れ~
前日からの雨が降り続いていたため、予定を変更して塾舎内で草刈り鎌の手入れを行いました。
夏の暑い時期、どんどんのびる雑草を刈る時に役立った草刈り鎌も、使っているうちに刃の先が丸くなって切れ味が悪くなってしまいました。
そこで、砥石(といし)で研(と)いで刃先をとがらせ、次に使いやすいよう手入れを行いました。
時間をかけてじっくり手入れを行ったことで、道具への愛情が湧いている様子も見られました。
■ 10月10日(日) 塾活動 ~薪(まき)作り・目安ひも作り~
後半は、普段何気(なにげ)なく使っているものを自分たちで準備することでいつもの活動をふりかえってもらいました。
まずは、かまどでご飯を炊く時に使っている竹の薪作りです。1回のステージで黄色のコンテナ1杯分くらいの薪を消費しています。
その薪を陰でこんな風に準備している人がいることも意識してもらえたでしょうか?
また、畑で畝を立てる時に目印として使っている目安ひもは、ひもが古くなって畝立て中に切れてしまうこともありました。
そこで、ひもを張り替えて新しく作り直しました。長い畝にも対応できるように、工夫して22メートルもの長さのひもを結んで巻きつけました。
■ 10月10日(日) ステージの振り返り
ステージの終わりに、枝村塾頭よりお話がありました。
「今回、清掃ボランティアでゴミ拾いを行いました。一生懸命取り組んでいる人もいましたが、雨の中で大変だったせいか心がこもっていない人もいたのが少し残念です。
リコーの国内工場では、「ゴミ0(ゼロ)」の運動を行っています。不要になったものをリサイクルしたり、ゴミを燃やす時の熱をエネルギーとして活用したりしています。このように、不要なものも無駄にしない工夫はとても大事ですね。そこら辺にポイ捨てをしないことはもちろん、いらないものを分別して集めるなど自分のできることからやってみましょう。最近落し物がますます多くなっていますが、もっと自分の持ち物に愛情を持って大事にしましょう。
また、昨日ボランティアの方から『あいさつできていないね』と言葉をいただきました。たまに来る人に言われるというのは出来ていない証拠です。しっかりあいさつできるようになってください。」
■ 編集後記
早いもので、第15ステージが終わりました。入塾したばかりのころは大人しかった塾生も、清掃や農作業の時間など色々な面で積極的に行動するようになったと感じることがあります。
自分では成長したような気がしていなくても、本当に成長につながるのかと疑問に思っていても、「努力していれば必ず前に進む」と自信を持って残りのステージも一生懸命に取り組んでいきましょう!
Y.S.