2010.08.06~08
第11ステージ ~男子~
ステージテーマ:「親子大会で今までの成果を発表しよう!」
共同生活の目標:「整理整頓清掃清潔を心がける」
 いよいよ親子大会本番を迎えました。親子大会は保護者や家族の方に塾生が自然塾でどのような活動を行っているか、これまでの活動で農作業や共同生活を通して学び、成長したかを見ていただく場です。第6ステージから準備をしてきた“塾生企画”や自分達のチーム農園を紹介する“チーム農園発表”を行います。自分達の100%の力を出し切って発表や農作業を行い、保護者の方に喜んでいただけるように、このテーマを掲げて活動に取り組みました。
 共同生活目標は「整理整頓清掃清潔を心がける」としました。第5ステージの目標は「整理整頓を心がける」でしたが、今回は清掃清潔も含めた目標とし、農機具の片付けなど、基本に戻っておこなってもらうこと、塾生室とテントの間の荷物の移動の際の整理整頓や清掃清潔を心がけてもらうこと、チーム農園発表で使うもの、塾生企画で使うもの、川遊びで使うものの準備や片付けをきちんと行うことなどを意識してもらいました。
■ 08月06日(金) 夜の集い
 活動を始めるにあたって、塾頭からお話しがありました。
 「いよいよ親子大会本番を迎えました。親子大会の目的は自然塾の活動を保護者や家族の方に見てもらうもので、親と一緒に遊ぶものではありません。みんながいかに一生懸命頑張っているか、苦労しているかを見てもらいます。
 そしてみんなが一生懸命準備した塾生企画を家族の方に「どうしてこんな企画を考えたんだろう」と感心してもらうようなものにしてください。そのためには自分の責任を果たして、協力することが大切です。
 チーム農園の発表がありますが、どんなことに苦労したか、工夫したか、を発表してください。
 今まで学んできた「あいさつをする」や「時間を守る」など、行動、態度で示してください。
 明日はお客さんもたくさん来ます。大きな声であいさつをしてください。
 一生懸命作業するときと遊ぶときのメリハリをつけましょう。
 くれぐれも怪我のない様に行動してください。
■ 08月06日(金) シュラフの使い方、就寝準備
 親子大会では塾生はテントで寝泊りします。塾生室に戻った後は、チーム担当からテントで使用するシュラフ(寝袋)の使い方やたたみ方の説明をうけました。
 シュラフになれるため、金曜日の夜は布団ではなくシュラフで寝ました。
■ 08月07日(土) チーム農園作業
 市村自然塾の親子大会では通常より早く就寝し、朝早く起きて農作業をします。これは農家が真夏の一番暑い時間帯を避けて農作業をする工夫を取り入れたものです。
 通常のステージより1時間早く5時半に起きて農作業をし、昼間のもっとも暑い時間には川での企画や川遊びをしました。
 今日はチーム農園発表があり、自分たちのチーム農園を保護者の方々に見てもらいます。
 この時期は、草の生長も早く、チーム農園にも雑草が多く生えていました。

 どのチームも保護者の方々に少しでもきれいな畑を見てもらいたいと草取りに精を出していました。

 この朝、チーム農園作業ではさまざまな作物も収穫できました。
 このチームではポップコーン用のトウモロコシが収穫できました。ポップコーンを作るため、この後、干しました。おいしいポップコーンが出来るとよいですね。
 このチームは、立派なスイカが収穫できました。持つのも大変そうですが、自慢げです。今までの世話のおかげでしょう。
■ 08月07日(土) 親子大会開会式 ~中村代表理事のお話~
 親子大会を始めるにあたって開会式が行われ、市村自然塾関東の中村代表理事からお話しをいただきました。
 「今回は待ちに待った親子大会です。日ごろ自然塾で頑張ったことをお父さん、お母さんに見てもらいましょう。農作業も見てもらいましょう。
 私たちは、この自然塾を10年間行ってきました。昨今(さっこん)、社会の中でいろいろ信じられないような問題が起こっています。子供が置き去りにされたり、老人がどこにいったかわからなくなったりしています。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?
 市村自然塾は、子供同士のコミュニケーションが大切だということから始まりました。
 本来、親兄弟、年上から年下の子供、近所の子供たち同士などのコミュニケーションが大切だったのですが、今は失われてしまいました。コミュニケーションが出来ていれば、問題も起こらないはずです。
 ここ市村自然塾では自然から、大地から学び、子供たち同士で学びます。テレビもゲームもない、バーチャルでない世界です。その中で子供同士のつながり、絆(きずな)を作っていってもらいます。
 今年は天候が悪くてあまりジャガイモの出来ばえが良くありませんでした。それでも、ジャガイモの種類によって大きなものが出来たり、小さくしか出来なかったものなど違いがありました。そうしたことを見ながら、生きる力を大地から学んでいきます。
 ここは教えるのではなく、子供たちが考え学んでいく場所です。種を播いて、植えて収穫するまで、その中で学んで欲しいと思います。
 先週卒塾生とお話をしました。塾に来て最初に野菜が食べられるようになったという卒塾生がいました。そのほかにも手伝いが自然に出来るようになった、引っ込み思案が直り積極的になったといった意見がありました。
 これから卒塾までの期間も頑張って塾生活を充実させてください。
■ 08月07日(土) 塾生企画のプレゼンテーション
 今年の男子親子大会では、「自然塾ぼうけん物語」「川遊び」「肝試し」「市村クエストⅣ」「バンブークラフト」の5つの塾生企画が行われます。それぞれの企画をアピールして保護者の方に参加を促し、また、いつ、どこに集るのか、どんな持ち物が必要かなどを案内しました。
 自分たちの企画がいかに魅力的か、工夫を凝(こ)らして発表していました。
■ 08月07日(土) チーム農園発表
 続いて、チームごとに保護者のみなさんに自分達の畑を紹介し、苦労したこと、工夫したことなどを発表しました。
 少々緊張気味でしたが、各チームともリハーサルもしていたこともあり、しっかり発表できました。
 それぞれのチームは、自分たちのチーム農園をアピールするために、メロン、シソ、トマトなどを保護者に味わってもらいました。
 おいしい、と感想を言われて嬉そうでした。
■ 08月07日(土) 食事の準備
 食事では、ご飯炊きはお父様方、盛り付け片付けはお母様方に行っていただきました。
 手際よく準備していただき、おいしい食事をいただくことが出来ました。

 ありがとうございました。
■ 08月07日(土) 塾生企画 ~自然塾ぼうけん物語~
 午後は、参加者全員で中津川の河原へ行き、塾生企画に参加したり、川で遊んだりして楽しみました。
 この企画は、中津川の河原に設けられたポイントを探し当て、そこに書かれた質問を解いて点数を競うゲームです。

 ポイントを置く場所を工夫してあって、参加者はポイント探しに一生懸命でした。一ひねりしてある問題もありましたが、高得点を取ったグループもありました。
■ 08月07日(土) 塾生企画
        ~川遊び(マスつかみ、輪投げ、スイカ割り)~
 この企画では、マスつかみ、輪投げ、スイカ割りを行いました。
 マスつかみでは、塾生の弟さん、妹さんがお父さんお母さんの手を借りたりしながら逃げ回るマスを追いかけ、つかまえてうれしそうでした。
 輪投げは川の中に設けられ、点数の書かれたペットボトルの的に向かって輪を投げて、得点を競うゲームでした。
 子供たちはもちろん、大人も結構熱中していました。
 川遊び恒例のスイカ割りも行われました。自然塾でとれた大きなスイカを的に棒を振り下ろしますが、なかなか当たりません。見事スイカに命中すると、まわりから歓声が上がりました。
■ 08月07日(土) ~川での遊び~
 塾生企画を待つ間や、終了したあと、参加者は思い思いに川遊びを楽しみました。
 水をかけあったり、流れの中を泳いだり、草むらの下に潜(ひそ)む魚を探したりして楽しんでいました。 
■ 08月07日(土) キャンプファイヤー
 夜はキャンプファイヤーを行いました。まず塾頭とリーダーが火をともし、その火をみんなで囲み歌を歌ったり、ゲームをしたりしました。塾生も保護者も一緒になって楽しいひとときを過ごしました。
■ 08月07日(土) 塾生企画  ~肝試し~
 キャンプファイヤーの後、塾生企画の肝試しが行われました。
 山の中にある自然塾のまわりは夜暗く、その中にさまざまな仕掛けがしてあって、参加者はびっくりしながら恐る恐る歩いていました。
■ 08月08日(日) 共同農園作業  ~ササゲの草取り~
 日曜日の早朝には、共同農園作業として、「ササゲの草取り」を行いました。
 雑草がすごい勢いで生え、ササゲと見分けがつかないほどでした。
 塾生は草むらの中に入ってササゲと雑草を見分けながら、丁寧に雑草を抜いていきました。
 また、保護者の方々も加わって雑草とりをしていただき、終了時には立派なササゲ畑がよみがえりました。
■ 08月08日(日) テント干し、タープ干し 
 親子大会の終了前にはテントを撤収(てっしゅう)しなければならないため、テントを裏返してテントの底を干しました。また、テントの雨よけにあたるフライシートもベランダに干しました。
■ 08月08日(日) 流しそうめんの樋(とい)作り
  朝食の後、お父様方に昼食で用いる流しそうめんの樋(とい)作りを行っていただきました。 ボランティアの方々の指導のもと、樋(とい)の形が着々と出来上がっていきました。
 どのお父さんも真剣そのもので、出来あがった樋を前にして、晴れ晴れとした表情でした。
■ 08月08日(日) 塾生企画  ~市村クエストⅣ~
 市村クエストⅣでは、さまざまなポイントをまわって問題を解き、農作業で使うものをもらい、それを使って他の場所の課題を解いてゴールにたどり着いて、そこで待つ塾生と勝負をするというゲームです。

 問題を解くだけでなく、先にどんな農機具をもらえたかによって他の場所の課題を解く難しさが変わるので、参加者は四苦八苦しつつも楽しんでいました。

 親子大会に来て、塾生の弟さん、妹さん同士はすぐに打ち解けたようです。
 
 ここでもグループを作り、課題をこなそうと本気でした。

 
■ 08月08日(日) 塾生企画  ~バンブークラフト~

 バンブークラフトは竹を使った工作で、箸(はし)からプランター、竹とんぼなどを作りました。

 多くのお父様方が参加して工作に熱中していました。結構飛ぶ竹とんぼを作ったお父さんもいて、盛り上がっていました。

 小さな子供には、企画を行った塾生が丁寧に教えていました。

 教えてくれる塾生の手元を真剣に見て、自分の作品作りに取り掛かっていました。
■ 08月08日(日) 昼食  ~流しソーメン~
 昼食はお父様方に作っていただいた樋を使って流しそうめんをいただきました。

 参加者それぞれが楽しみにしていて、子どもも大人も夢中になって楽しんでいました。
■ 08月08日(日) 活動のまとめ
 親子大会の終わりにあたって、枝村塾頭からお話がありました。
 天気もよく、無事に親子大会を終えることが出来ました。

 お父さん、お母さん方にも楽しんでもらえました。みんなで協力したおかげです。流しそうめんの樋(とい)作りもお父さんたちが協力して予定より早く出来ました。共同農園の草取りもみんなが協力して終わりました。協力することは素晴らしいことです。ぜひこの結束力で後半も頑張ってください。

 ここに来られるのは両親のおかげです。夏休みはぜひお手伝いをしてください。
■ 08月08日(日) テントの撤収(てっしゅう)
 最後に自分たちが泊まっていたテントを撤収(てっしゅう)しました。この後テントを使うのは来年の親子大会の予定です。来年の塾生のためにしっかりとたたみました。

 テントをたたんだ後、塾生室をいつものステージのように清掃し、塾頭から確認を受けて解散となりました。
■ 08月08日(日) バス出発
 親子大会が終わり、自家用車で帰る家族以外はバスで帰宅しました。

 親子大会では保護者の方々に塾生の活動を見ていただき、参加し、自然塾の活動を知ってもらいました。みなさん、本当にお疲れ様でした。
■ 編集後記
 親子大会にご参加いただいた保護者、およびご家族のみなさまありがとうございました。塾生たちが農作業や塾生企画に一生懸命に取り組む姿をご覧いただき、自然塾の活動を理解していただけましたでしょうか?また、保護者の方々にもさまざまな場面で仕事を行っていただき、大変なことも楽しいことも理解していただけたらありがたく思います。通常の活動とは違ったこの親子大会が塾生たちにとっても良い経験になったと思います。

 今回の共同生活の目標は「整理整頓清掃清潔を心掛ける」でした。親子大会といういつもとは違う環境やスケジュールの中ですが、塾生は努力していたと思います。これからもこの目標に限らず、基本的なことを当たり前に出来るようになって欲しいと思います。

 暑い夏が続いていますが、ぜひご家族で楽しい思い出をつくってください。

T.K.