2010.03.19~21
第01ステージ ~男子~
ステージテーマ:「友達と早く仲良くなり、自然塾に慣れよう」
共同生活の目標:「あいさつをする」
 
今年も28名の塾生が元気良く集まり、9期生の活動が始まりました。これから8ヶ月にわたり、農作業や共同生活などさまざまな体験を共に行う仲間です。今ステージでは、まだお互い知らない塾生同士仲良くなり、自然塾の生活に早く慣れてもらうように、「友達と早く仲良くなり、自然塾に慣れよう」というステージテーマのもと活動しました。
最初のステージである今回は、人間同士のコミュニケーションに最も欠かせない、「あいさつをする」を共同生活の目標に掲げました。
 
■ 03月19日(金):塾生到着  
子供たちの元気の良い声が響いてきました。
今年の塾生たちが自然塾に到着しました。
塾への期待を胸にバスから自然塾に駆け上がってきました。
■ 03月19日(金):夜の集い
ステージを始めるにあたって、塾頭よりお話がありました。







「いよいよ塾の活動が今日から始まります。これから8ヶ月間怪我のない様にしてください。これから金曜日の夜と日曜日の2回話をします。大切なことはメモしてください。メモを取るときは、すべて書くのではなく聞いたことをまとめるということが大切です。
入塾式の時もお話しましたが、有意義な8ヶ月を過ごすためには何ごとも自分から進んで行動してください。また、ここでやることは初めてのことばかりだと思いますが、よくスタッフの話を聴いてから始めてください。
明日から農作業が始まります。今回は残念ながらいらっしゃいませんが、農業ボランティアの柳川先生からいろいろな話をしていただけます。
共同生活の目標、「目標」は何かわかりますか?自然塾では目標をもつ事を大切にしています。目標を持って行動し、やり遂げることが大切です。だらだらと生きるのではなく、目標を持って生きて欲しいと思います。
早くみんなと仲良くなっていろいろな作業を協力して行って欲しいと思います。いろいろな学年の人がいますが、よいお兄さん、弟となってください。
塾の生活では思い通りにならないこともあります。そんなときはかんしゃくを起こさない。わがままをおさえて、我慢することが大切です。
明日はジャガイモの作業があります。
試験ではないので、緊張せず、リラックスしてぐっすり眠ってください。」
■ 03月19日(金):荷物整理、就寝準備
塾頭の話、連絡や注意事項を聴いた後、塾生は荷物の整理をしました。送ってきたり、持ってきた荷物を衣装ケースにつめ、長靴に名前を書いて長靴棚に置いて、これからの活動に備えました。
そのあと、シーツの使い方、布団の敷き方をスタッフに聞いて、布団を敷きました。
慣れていないので、毛布や掛け布団をシーツに入れるのに悪戦苦闘していましたが、中には何人かで協力して、テキパキと敷いている塾生たちもいました。


■ 03月20日(土):起床、清掃
朝6:30に鐘の音で起床します。
塾生活の期待と緊張のためか、ほとんどの塾生は6:30前に目が覚めていました。
共同生活の目標が「あいさつをする」を意識してか、おはようございます、のあいさつも皆良く出来ていました。
■ 03月20日(土):食事当番
今回Aチームは食事当番として、塾生・スタッフ合わせて約40人分の食事の準備を調理師さんに教わりながら行いました。
包丁や火も使います。安全にしかし確実に出来るよう、心掛けてください。
■ 03月20日(土):農作業を始めるにあたっての心構えについて
作業を始めるにあたって、自然塾の西野顧問より「スタッフの話をよく聴くようにしてください。よく聴かないと怪我の元になります。」とのお話がありました。
その後、ステージ担当が、農作業を行う心構えについて話をしました。
大根十耕と言って良い大根を育てるには十回耕さなければならない、つまり良い作物を作るのに、しっかりと愛情を注いで欲しい、
また、下農は草を作る、中農は稲を作る、上農は土を作る、上々農は人を作る、といったことわざを紹介し、単に作物を育てるだけでなく、作物を育てるのに大切な土を作るようにしてください、さらに農作業を通して、立派な人になってください、との話をしました。
■ 03月20日(土):チーム農園の割り振り、測量
この後、各チームごとにこれから使うチーム農園を決めました。チーム農園の4つの区画はそれぞれ形も条件も少しづつ違います。
チームごとに分かれて希望の場所を出した後、どこのチーム農園をどのチームが使うか決めました。
希望していた場所が他のチームと重なってしまい、希望の場所にならなかったチームもありましたが、それぞれのチームで決まった場所で頑張っていきましょう。
その後、それぞれ決まった場所の測量を行いました。  
■ 03月20日(土):ジャガイモの種芋準備
いよいよ最初の作物、ジャガイモの植え付けが始まります。まずは、ジャガイモの種芋を準備しました。
今回植えつけるのは、ダンシャク、メークイン、キタアカリ、インカのひとみの4種類のジャガイモです。
100gを超える重いイモは2つに切ってそれぞれを種芋として使いました。それぞれの芽の数が片寄らないように、芋のへそ、を見つけて切りました。
■ 03月20日(土):クワの安全な持ち方、置き方
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畑に行く前に、クワの安全な持ち方と置き方を教わりました。農作業ではこれから頻繁(ひんぱん)にクワを使います。安全に使うため、教わった決まりをしっかり守りましょう。
■ 3月20日(土):クワの練習
ジャガイモの植え付けの前に、クワを使う練習をしました。土がふかふかになるよう、何度も練習しました。皆、意気込んで練習しましたが、慣れていないせいもあってそれだけで疲れてしまった塾生もいました。
この後にジャガイモを植え付けると言うと、えー、まだやるの?との声もあがりました。
■ 3月20日(土):おやつ
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クワの練習をしたら、おやつが待っていました。おやつは「梅ゼリー」でした。一仕事終えた後のおやつをおいしくいただきました。
■ 3月20日(土):ジャガイモの植え付け
ようやく、ジャガイモ植え付けの本番です。
まずは、ジャガイモを植える溝を掘りました。
この日は風が強く、目安にしているひもがゆれて、溝をまっすぐにするのに苦労しました。
また、溝の底を平らにするのは結構難しく、スタッフに教えられながら頑張っていました。
溝が掘れたら3人1組となって種芋をならべ、肥料を間に置いていきました。肥料は芋が育ったときのお弁当になります。その後しっかり土をかぶせてジャガイモの植え付けを終えました。
■ 3月20日(土):チーム農園の作付け計画(自由時間)
チーム農園で何を育てるか、自由時間にも積極的にチームで話し合っていました。作物の本を見ながら、皆熱心に話し合っていました。
■ 3月20日(土):活動の目的と共同生活のルール・通塾のルール
夜の集いでは、塾頭より活動の目的と共同生活のルールについて、続いて事務局長から通塾のルールについて話がありました。
今日は初めての農作業でした。今日は暑くなかったですが、これからは暑さや虫刺されで大変になります。少しずつ体力をつけていってください。服装はしっかり守ってください。
皆さんは自然塾へはいろいろな目的を持ってきていると思いますが、私たちも自然塾をやっていく上で皆さんにこうなってもらいたいという、目的があります。その1つに「3つの心と2つの力」を身につけて欲しいというのがあります。その他にも、塾生手帳にはみんなに身につけて欲しいことが書いてありますので、しっかり読んでください。そして、塾生手帳の冒頭に桜井総合塾長から『塾生諸君へのメッセージ』があります。総合塾長は忙しくて来られませんが、しっかり読んでください。
農業では、一生懸命植えたものが雨で流れたり、動物に食べられたりします。我慢することが大切です。また、いろいろな体験をすることが大切です。
ルールとは何でしょう。
代表的なものに交通ルールがあります。守らないと大きな事故が起こってしまいます。塾ではみんなで決めたルールもあります。ルールを守って気持ちよく安全に過ごせるようにしましょう。
その後、事務局長から、安全に通塾出来るよう、通塾マナーや守って欲しいことについて話がありました。
■ 3月20日(土):アイスブレーキング
塾頭と事務局長の話のあと、塾生同士が打ち解けられるように、ゲームをしました。
いくつかのゲームをした後に生年月日順に輪を作って自己紹介をしていきました。
まだまだ塾生同士知らない友達が多いと思いますが、色々なことを通じて、仲間を増やしていってください。
■ 3月20日(土):共同農園作業振り返り
就寝前に今回行った農作業の振り返りをしました。
今回はジャガイモの植え付けをしたので、土間に貼ってある、特大年間作付け表の第1ステージの欄にジャガイモのシールを貼りました。
■ 3月21日(日):季節の話と朝の瞑想(めいそう)
市村自然塾では、季節と農業や人々の暮らしのかかわりについて知ってもらうため、二十四節気(にじゅうしせっき)を中心とした季節の話を日曜日朝食前に行います。今回は二十四節気(にじゅうしせっき)と春分の日について話を聴きました。
また、季節を感じてもらうために、目を閉じて正座で瞑想(めいそう)を行います。音を聴き、匂いをかぎ、空気を肌で感じます。
これはまた、我慢強さをつける訓練でもあります。
■ 3月21日(日):チーム名・リーダー・サブリーダー決め・チーム農園の作付け計画とチーム発表準備
この時間には、チームの名前、リーダー・サブリーダーの候補決め、チーム農園の作付け計画、とそれらを第2ステージで発表する準備を行いました。
リーダー・サブリーダーに求められるのは、チームのメンバーをやる気にさせ、まとめ、問題が起きたら解決するよう努力すること、です。
チームの中で誰がリーダーにふさわしいか、話し合いました。
チーム名も各チームともアイデアを出し合っていました。
チーム農園計画も、年間を通じた世話の計画や作付けの計画図などを作り、模造紙にチーム名・リーダー・サブリーダー・メンバー名と共に描いて、第2ステージの発表に備えました。
■ 3月21日(日):共同生活の目標の振り返り
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昼食前の時間に、塾生室で一人一人共同生活の目標を振り返ってチーム担当に見せました。あいさつをする、という目標は、皆頑張ってよく出来ました。
■ 3月21日(日):活動のまとめ
活動のまとめとして、塾頭よりお話がありました。
「最初のステージで慣れないことも多かったと思うが頑張りました。食事は嫌いなものを食べられない人が多くいましたが、努力している様子が見られました。これから少しずつ食べられるようにして欲しい。みんなで食べることは良い。大勢で食べるとよりおいしく食べられる。
すっかり打ち解けてたくさんの友達が出来たと思う。何回も言うが、大事なのは自分から進んでやること。共同生活の「あいさつをする」は大きな声でよく出来ていた。あいさつは大きな声ですると気持ちがよい。「あいさつには人の心が表れる」というがあいさつがしっかりできる人はまっすぐな良い心を持った人です。あいさつは良いことなので、家や学校でも積極的にして欲しい。
日本には昔から「礼に始まって礼に終わる」ということわざがあります。

これから電車に乗って帰りますが、昨日の話にあったようにマナーを守って乗っていくようにしてください。
また、2週間後元気に来て下さい。
■ 3月21日(日):バス出発
第1ステージが終わっていよいよ帰宅です。バスに乗って手を振って帰っていきました。
また2週間後、元気で会いましょう。
■ 編集後記
9期生の第1ステージが終わりました。
『友達と早く仲良くなり、自然塾になれよう』というステージテーマは、塾生たちがすっかり打ち解けた様子を見て、達成されたのではないかと思います。
共同生活の目標の『あいさつをする』も、ほとんどの塾生が意識をして行っていました。
塾生たちはさまざまな活動にとても積極的に取り組んでいました。
これからも、いろいろな経験をし、苦しいことや、さまざまな問題にも直面すると思います。
しかし、初心を忘れず18ステージ最後までやり遂げていって欲しいと思います。そうすれば、塾生たちは、多くの大切なものを持って卒塾していけると思います。
塾生たちのこれからに期待したいと思います。
T.K.