2010.07.09~11
第09ステージ ~男子~
ステージテーマ:「年間活動の前半を振り返り、作文に表現しよう!」
共同生活の目標:「時間を守る②」
今回の第9ステージが終わると、9期生の全活動の半分が終了したことになります。今までの約4ヶ月間、農作業や共同生活など色々なことを体験してきました。このステージでは、今までの活動を振り返り、どんなことを感じたか、どんなことを学び自分はどう変わったかなど各自作文に表現してもらいました。
共同生活の目標は「時間を守る」の2回目でした。1回目では共同生活において時間を守ることの大切さについてお話しし、集合時間や食事の目安の時間などは意識して行動することができていました。2回目の今回は時間を守ることの大切さを再確認し、さらにステップアップしてもらうために「集合時間には話しが聞ける、もしくは作業ができる体勢になっている」「今何をする時間か意識して、集中して作業する」「終了時間を守る」というポイントを意識して行動してもらいました。
■ 07月09日(金) 夜の集い
ステージを始めるにあたって塾頭からお話しをいただきました。
 「9ステージはちょうど真ん中のステージですので、今回で半分の活動が終わります。あっという間だったと思います。残りのステージを有意義に過ごしてください。
 今までいろんなことを体験してきました。たくさんの友達もできたと思います。ただ、慣れてきて、ちょっと悪い心がでてきていたりしていませんか?今日は良い心と悪い心についてもう1度確認したいと思います。
 良い心にはどんな心があるでしょうか?『思いやり』『感謝』『努力』『正直』などは良い心ですね。反対に悪い心はどうでしょうか?『うそをつく』『意地悪』『裏切る』などは悪い心です。チーム農園や共同農園、掃除などでときどき悪い心が出てきてサボってしまったり、友達を悪く言ったりしてしまうかもしれません。
 人間は時として、良い心が出たり、悪い心がでたりします。以前、“自然塾の創始者の浜田さんが言った良い心の代表の話”をしたのを覚えていますか?良い心の代表は『親切』です。人に対しても、物に対しても親切な心を持つことは大切です。よく人の心は鏡だと言いますが、親切な心で接すると相手にも親切にしてもらえます。どんな人にも親切な心を持って接すると好かれるし、認めてもらえます。さらに、気分が良く、自分自身が幸せな気持ちになれます。ぜひ、親切な心で人と接するようにしましょう。
 明日は晴れて暑いでしょうが農作業頑張りましょう!」
■ 07月10日(土) 共同農園作業 ~夏野菜の収穫・追肥~
第4ステージに植え付け、今まで世話をしてきたトマト・ナス・ピーマンなどの夏野菜が収穫の時期を迎えました。トマト・ナス・ピーマンそれぞれチームで分かれて収穫しました。
共同農園での夏野菜の収穫は初めてでしたので、みんなうれしそうに収穫していました。他の実や、茎や葉を傷つけないように気をつけながら作業しました。
真っ赤なトマトがおいしそうですね。
みんなで収穫したナス・ピーマンはお昼の天ぷらに、トマトは付け合せとしておいしくいただきました。
■ 07月10日(土) 共同農園作業 ~ラッカセイの草取り~
ここ数日は、雨が降り続いたと思ったら、梅雨とは思えないようなからっと晴れた天気の日があったりと、雑草が生長するには絶好の環境が続いています。共同農園・チーム農園共に雑草が元気良く伸び、ラッカセイの畝も雑草で今にもラッカセイが隠れてしまいそうなくらいになってしまいました。今ラッカセイは花を咲かせ、これから実をつけるとても大切な時期なので、みんなで協力して畝の上の草取りをしました。
まず、ステージ担当からラッカセイの花と、花が咲いた後にどのように実がなるのかについて絵を使って説明がありました。
その後、2人1組になって区画わけされた範囲を協力して草をとりました。
写真を見ると、草の勢いがどれだけすごいかわかりますね。
ラッカセイは土の中に実るので、ラッカセイを大好物とするハクビシンからの食害を防ぐため、畝は金網(かなあみ)でおおってあります。そのため、金網のすき間から顔を出している雑草を力任せに抜いてしまうと金網ごと上に引っ張ってラッカセイを傷つけてしまいます。そこで、金網を押さえラッカセイを傷つけないように丁寧に雑草を抜きました。途中暑さでだらけてしまう塾生も数人いましたが、最後にはみんな集中して、30分後にはすっかりきれいになりました。
■ 07月10日(土) おやつ
天気が良く、気持ちがよかったからか、おやつの時間に塾生たちが山に向かって
「やっほー」
と大きな声で叫んでいました。こんな経験も自然塾だからこそできるものですね。
■ 07月10日(土) 塾活動 ~陶芸の仕上げ~
第8ステージにつくったお皿が焼きあがりました。焼きあがったお皿は裏側がザラザラしています。そのまま使用すると机を傷つけたり、手やスポンジを切ってしまったりすることがありますので、これから使いやすくするために、お皿の裏側を同じ素材の陶器をこすり合わせて仕上げをしてもらいました。各自、心を込めて仕上げていました。
全員のお皿が仕上がりました。どれも個性があり、味のあるお皿に仕上がりました。
土曜日の昼食は仕上げたお皿に、塾の野菜で作った料理を盛り付けていただきました。自分でつくったお皿に盛ると、よりいっそうおいしそうに見えますね。
最後に、自分のお皿をもって記念撮影をしました。
■ 07月10日(土) 塾活動 ~親子大会塾生企画の準備~
親子大会まであと2ステージとなり、塾生企画の準備の時間を設け各企画グループごとに準備を進めました。
川で企画を行うグループは下見に行き、場所を決定したり、予定通りに行えるか確認したりしていました。
この企画グループは、当日作ってもらうものを自分達で試作していました。どのグループも道具の準備を始めたり、クイズを考えたりと着々と準備が進んでいるようで、親子大会が楽しみです。
■ 07月10日(土) 共同農園作業 ~ダイコンの収穫~
第2ステージに種まきをしたダイコンを収穫し、お土産として持ち帰ってもらいました。
今年のダイコンは土の中で曲がっているものが多かったため、慎重に抜きました。細くて長いもの、曲がっているものなど、スーパーに並んでいるダイコンとは全く違う姿に塾生はびっくりしていました。
■ 07月10日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの草取り・追肥・土寄せ~
ダイコンの収穫をした後は、ゴボウの世話をしました。
まず、通路にびっしりと生えた雑草を鎌で刈りました。畝がとこだかわからないくらい生えていますね。プラミもすぐにいっぱいになってしまいました。
通路の草がきれいに刈り取れ、次は畝の上の草をとりました。畝の上は鎌を使うと作物の根を傷つけたり、間違って作物を切ってしまうこともあるので、手を使って1本1本丁寧に抜きました。自分の場所が終わった塾生は終わっていないところへ手伝いにいき、みんなで協力してきれいに草取りすることができました。草取りが終わった後は、太くて、長いゴボウに育つよう、追肥・土寄せをしました。
■ 07月10日(土) 夜の塾活動 ~作文~ 
年間活動を折り返すにあたって、今までのステージを振り返り作文を書いてもらいました。
「自然塾で色々なことを体験し、何を感じ、何を学んだか」というテーマで書いてもらいました。『自然塾にきて野菜を作る大変さを知った』『仲間と協力する大切さを学んだ』など、どの塾生も真剣に、自分の言葉で表現していました。出来上がった作文は親子大会のときに文集として配り、保護者の方に読んでもらう予定ですので楽しみにしていてくださいね。
■ 07月10日(土) リーダー会議
毎ステージ土曜日の夜にリーダー会議が行われています。今回のステージでは第8ステージに行ったチーム会議の様子や結果を報告しました。チーム会議で話し合ってもなお、問題が解決できていないというチームがありましたので、どうすればよいか他のリーダーも交えて考えました。
そのチームではないからこそ客観的(きゃっかんてき)に見ることができるということもあります。問題があったチームは他のチームのリーダーから、自分達では気付くことのできなかったことを指摘され、今後の対策についてアドバイスを受けることができました。今後もチームだけでなく、9期生全体がよりよくなっていけるように積極的にリーダー同士で意見交換をしていけるとよいですね。
■ 07月11日(日) 共同農園作業 ~コムギの脱穀・風選~
第7ステージに収穫をしてベランダに干したコムギが乾きました。コムギはそのままでは食べることができないので、加工が必要です。今回、塾生達にはその一部分の、機械を使って、脱穀、風選(だっこく、ふうせん)する作業を行いました。
「脱穀」は、刈り取ったコムギの束から穂を外してコムギの粒を取り出す作業です。モーターで動く機械を使った作業ですので、少し間違えると大怪我につながります。しっかりと説明を聴いてから作業しました。塾生はみな少し緊張した表情で真剣に作業していました。
実はこの脱穀機60年も前に作られたものなのです。塾が出来た時、農家の方に譲っていただいたもので、まだまだ現役です。塾頭が「私と同じくらいの年なんだよ」と話したとき、塾生はびっくりした様子でした。いつまでも大事に使っていきたいですね。
コムギの粒を1粒も無駄にしないようにするため、機械では取りきれなかった穂を切り取る作業も行いました。
こちらの道具は、唐箕(とうみ)というもので、風を起こして、重たい実と軽いワラやもみ殻をわける機械です。交代で取っ手を回転させて風を起こし、選別をしました。一生懸命回転させていたため、途中で疲れてしまう塾生や、終わるころには腕が痛くなってしまった塾生もいました。
■ 07月11日(日) チーム農園
コムギの脱穀・風選の作業と並行して、チーム農園作業も行いました。各チーム時間が限られ手いる中でも協力して作業していました。
このチームは自然農薬をまき害虫対策をしたり、作物を元気にする効果があると聞き、米の研ぎ汁をまいたりしていました。
次のステージまでにどれくらい効果が出ているでしょうか。
このチームは新しくハネギを植えつけていました。時間がない中手際よく作業していました。大切に育てておいしいハネギを収穫しましょう!
このチームは初めてミニトマトが収穫できたようで、うれしそうに見せてくれました。とってもおいしそうなミニトマトですね。
このチームはメロンの人口受粉の作業をしていました。おいしい実がなってチームみんなで味わえるとよいですね。
■ 07月11日(日) ステージのまとめ
今回のステージは暑くてつらかったかもしれませんが、晴れて作業ができ、体を動かして汗をかいた後の食事のおいしさを感じられたと思います。
昨日は世界にひとつだけのお皿に塾でとれた野菜の天ぷらをのせて食べることができました。すばらしいことですね。
今日は脱穀・風選を行い使ったことのない道具や機械があったと思います。脱穀機は60年も前のものですが、知恵がつまっています。昔の人に感謝しましょう。
いろいろなことを経験することは視野が広くなりますし、自分の考えや行動がよりよいものとなります。ノーベル賞をとるような偉人も、有名なダヴィンチやガリレオもいろんな知識をもっていったため、視野を広く持ち、多くのアイディアが生まれました。みなさんも勉強だけでなくいろいろなことを体験し、他の人の意見を吸収し、これからに役立てて欲しいと思います。
これで半分のステージが終わりました。夏の親子大会ではみんなの成長を見てもらえることでしょう。
■ 編集後記
9ステージが終わり、あっという間に9期生の活動の半分が終わってしまいました。残り半分もあっという間に過ぎてしまうことでしょう。活動を折り返すにあたって、金曜日の「夜の集い」の中で、塾生のみなさんに今までの活動を振り返り、後半に向けて抱負を考えてもらいました。『メリハリをつける』『メロンを収穫する』など抱負は様々でしたが、各自新しい目標を見つけられ良かったと思います。自然塾に来ることができるのもあと4ヶ月。その時間をただ過ごすだけでなく、しっかりと目標を持って過ごしてほしいと思います。また、ステージが終わった後にその活動でどんなことを感じたか、どんなことを学んだか振り返ることができると後半の活動をさらに有意義なものにすることができるのではないでしょうか。
K.T.