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武道を通じて心身を鍛えています

浅見大哉(7期生|大学1年)





心身 共に強くなりたい! これは私が幼少の頃からの願いであり、市村自然塾に入りたいと思った理由のひとつでもありました。その願いは今も変わらず、その目標に少しでも近づけるよう、私は現在『武道』に没頭しています。

私は小学校の頃から剣道を始め、高校では柔道部に入り、現在は道場でフルコンタクト空手もかじって、『浅く広く』のスタイルで武道を楽しんでいます。ここではその中から空手と柔道について過去を振り返りながら書いてみたいと思います。

では、まずは空手について少し話していきましょう。

フルコンタクト空手というのは分かりやすく言えば、実戦空手で有名な『極真空手』と同じ、素手による真剣勝負で試合を行う空手団体のことで、寸止めせず相手の身体に突きや蹴りを当てるのが特徴です。ですので、練習では先輩方にボコボコに殴られて体に痣を付けて帰ることが日常茶飯です。

そのせいで最初は組み手をするのが恐ろしく、『ヤバイこと始めちゃったなぁ…』と思ったりもしました(笑)。

しかし、私の『心身共に強い人間になりたい』という目標に、この武道は合っている!という気持ちの方が強いので、私は空手が好きです。拳の強化のために巻ワラという板を突いたり、体を打たれ強くするために他の道場生の突きや蹴りに耐えたり、どれもまさに『心身を磨く武道家!らしくてカッコいい!』とも思いました(家族には「Mかよ!」と言われましたが、断じて違います!)
次に高校時代から今もゆるく続けている柔道について話します。

私が柔(やわら)の道に足を踏み入れたのは、高校1年の冬。入学当初からハンドボール部に所属していたものの色々とあって退部してしまった私は、当時オリンピックで活躍していた柔道の中矢力選手と松本薫選手に憧れて柔道部(正確には同好会)に入ることにしました。

その時は『元々剣道をやっていたし、同じ武道なんだからいけるだろ!』などと軽い気持ちで挑んだのですが、当時の私は良く言えば華奢(きゃしゃ)、悪く言えばガリガリといった体型だったせいか、試合にも勝てず苦しい日々を送っていました。しかも先輩が辞めると同時に同級生の部員が居なかった私は唯一の部員となってしまい、さらに辛い部活生活を送ることを余儀なくされました。

しかし、柔道部に入ったことで心から感謝できる顧問の先生と出会うことができ、その先生には沢山のことを学ばせていただきました。それだけでも私は柔道部に入って良かったなと思えます。
また、柔道部に入って良かったと思える点はもう一つあります。高校2年の時に、とある高校で行われた合同練習、そこで音信不通になっていた同じ市村自然塾7期生の友達と再会できたことです。いやぁ、まさに奇跡!世界は案外狭いものですね(笑)。

そうして高校でゆるい柔道生活を送っていた私は、今でも大学でゆるく柔道を続けています。相変わらず体型にも才能にも恵まれてはいませんが、とりあえずこれからもゆるく長く続けて行けたらいいなと思っています。

結局、色々な武道を経験しておきながら『心身共に強い人間』にはまだほど遠い私ですが、武道のおかげで今は非常に充実した生活を送れています。

私のこの文章を読んで『色々やり過ぎだろ!ひとつに絞ればいいのに!』と思う人がいるかも知れませんが、私は広く浅く経験するのもまたひとつの楽しみ方じゃないかなと思っています。色々なことを経験した方が、飽きる事なく楽しめそうな気がするでしょう?

皆さんもひとつのことに集中するのではなく、少し視野を広げて色々経験してみると案外楽しいかもしれませんよ。世の中楽しんだもの勝ちです。限られた時間を有意義に使って、精一杯楽しみましょう。