2008年度 ・第7期 入塾式
2008年度 ・第7期 卒塾式

第05ステージ〜女子〜

第05ステージ〜女子〜

ステージテーマ:「先人の知恵、味噌作りに挑戦しよう」

共同生活の目標:「整理整頓清掃清潔を心掛ける」



味噌は縄文時代から作られ、人から人へ作り方が伝えられてきた、先人の知恵の詰まった日本人の食生活には欠かせないものです。

市村自然塾関東では、毎年この時期に味噌作りを行い、食事にはその手作り味噌を使っています。味噌作りを行うといっても、仕込んだ味噌が味噌として利用できるようになるまでには、半年以上熟成させなければなりません。半年後の味噌開封式を楽しみに、材料を無駄にすることなく、心を込めて仕込みました。

共同生活の目標では、生活習慣の基本のひとつ、「整理整頓清掃清潔を心掛ける」を掲げて活動を行いました。

■ 05月23日:夜の集い

ステージを始めるにあたり、塾頭さんからお話をいただきました。

「第4ステージまでで、塾生の皆さんは共同生活においては一通りのことを行いました。自然塾で行っていることは今は行う機会が減っていますが、昔の子供達は当たり前にやってきたことです。そうした経験が大人になって生きてきます。いろいろなことを体験するのは大切なことです。協力することで相手に対して思いやりの心も出ます。これからは人を頼りにしないで自分から進んでやり、体で覚えていってください。努力をすると、楽しさを味わえますが、楽をしても本当の楽しさは味わえません。リーダー・サブリーダーは自分だけでなくチームのことも気遣っていきましょう。また、今回の共同生活にある、整理整頓清掃清潔も当たり前のことです。」

次に、ステージ担当から、ステージテーマおよび共同生活の目標について説明がありました。整理とは、「要るものと要らないものを区別して要らないものを一掃すること」、整頓とは、「必要なものをどのように置くか決めて実施すること」、清掃とは、「ごみ・汚れのない状態にすること」、「それを行いながら、異常がないか確かめること」、清潔とは、「常にピカピカの状態にみがきあげること」、「自分と周囲の人にとって、衛生的な状態を保つこと」、「整理・整頓・清掃の状態を保つこと」です。

塾生たちに質問してみたところ、かなりの塾生が整頓することを整理することと思い込んでいました。しかし、まずは要るものと要らないものを区別することが先決です。

また、整頓のひとつの例として、ステージ担当が塾生が使用しているものと同じ衣装ケースをどのように使いやすいように工夫して使っているかを見せて説明しました。

■ 05月24日:食事当番 〜メニューの書き込み〜

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食事当番も2周めになり、第1ステージで担当したAチームが再び担当しました。

その食事のメニューも食事当番がホワイトボードに書き込みます。また、その料理に使われている塾でとれた食材は、赤で書き込みます。

赤で書き込まれる野菜の数も増えてきました。





■ 05月24日:共同農園作業 〜サツマイモの植え付け〜

午前中の前半は、共同農園作業としてサツマイモの植え付けを行いました。

サツマイモは、これまで植えつけた他の野菜の苗と違い、芋から出た茎を苗として植えます。秋の収穫祭のころには、おいしい焼き芋や蒸かし芋、大学芋などが食べられるはずです。ただし、サツマイモはイノシシの大好物なので、周りをトタンで囲ってある畑に植えつけました。

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まずスタッフからサツマイモの説明がありました。サツマイモには、2種類の根があり、それぞれ役割が違います。説明を聞いた後、畝を立てました。傾斜地で大変でしたが、蒲鉾型の畝をしっかり立てました。

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植えた苗を確実に根付かせ、おいしい芋を収穫するために、今回は斜め植えという方法で植えました。立てた畝に、苗をまず並べていき、そのあとしっかりと植えつけました。


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畑から塾へ帰る前に、畑の上の道路を塾生有志に掃き掃除してきれいにしてもらいました。

お世話になっている公共の場所をきれいにする心がけも大切なことです。







■ 05月24日:チーム農園作業

前回の第4ステージは完全に雨にたたられ、多くの作物の植え付け時期にもかかわらず、チーム農園作業を塾生自身で出来ませんでした。今回も空模様は怪しく、雨がいつ降り出すかという状態でしたが、午前中はほとんど降雨がなく、無事チーム農園作業を行うことが出来ました。

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今年は早くから鹿の被害が目立っています。チーム農園も例外ではなく、女子Dチームが植えたトマトがかじられたり、倒されたりしました。

男子は先週各チームのリーダーが協力して、鹿よけネットでチーム農園を囲いました。

女子のチーム農園は段差があるため、全チームをいっぺんに囲うことは出来ませんが、隣り合っているA・Dチームは鹿よけネットを張りました(写真はネットを張るための支柱=竹を立てるための杭を打っているところです)。






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各チームは、それぞれ植えてある作物に必要な世話をしました。右上のチームは、雨の季節を前に、トマトの雨除けをスタッフと来塾していたOBの力を借りて作りました。

■ 05月24日:味噌つくり

日本人の食生活は米と大豆に支えられてきました。午後からは、大豆加工品の代表でもあり、今回のステージテーマでもある味噌つくりに挑戦しました。そのままでは殆ど消化されない大豆が滋養豊かな味噌になるには、多くの先人の知恵が詰まっています。

味噌作りには多くの過程がありますが、塾生たちには水に浸して煮た大豆を、煮汁と麹と混ぜ、ミンチ機でつぶして、樽に仕込む過程を行ってもらいました。(この前に下準備として、大豆は24時間ぐらい水に浸して水を吸わせ、それを3時間くらいかけてやわらかくなるまで煮込みます。また、麹は塩きりという作業を行い、味噌の仕込みを行う日まで発酵を止めておく必要があります。)

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この日のために、味噌作りの先生が駆けつけていただきました。まずは味噌つくりの先生から、味噌の歴史や、作業について説明を受けました。







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はじめに大豆に煮汁と麹を混ぜ合わせて麹をやわらかくし、大豆とあわせよくかき混ぜます。塩分がしみますが、大豆と麹をムラなくしっかり混ぜ合わせることが大切です。塾生達は大豆や麹をあまりこぼすこともなく、しっかりと混ぜ合わせていました。

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よく混ぜたらミンチ機にかけ、細かく砕きます。ミンチしたものをボール大に握って空気を抜き、樽に叩きつけるようにして空気を抜きながら樽に詰めていきます。この過程でも、材料を無駄にしないよう、こぼしたりしないよう真剣に取り組んでいました。

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樽に詰めたら、さらに空気を抜くように上から手のひらやへらを使って押し、表面を平らにならしていきます。でこぼこをなくし、空気が入る隙間をなくして、焼酎をしみさせたキッチンペーパーでまわりを消毒し、ラップをかけて中蓋をし、さらに殺菌効果のある唐辛子を散らした後、さらにラップをかけて、外蓋をします。

塾生達は、最後まで真剣に作業に取り組んでいました。

仕込み終わった味噌は塾頭室の地下室に運び収納しました。ここは夏でも涼しく、味噌を発酵させるには最適な場所です。ここで約半年の間ゆっくりと発酵して味噌になります。塾生たちは出来上がりを楽しみにしながら、味噌を貯蔵しました。

■ 05月24日:共同農園作業 〜コンニャクイモの植え付け〜

味噌作りを行い、おやつをいただいた後、コンニャクイモの植付けを行いました。

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コンニャクイモはこの時期に植えて、秋に収穫します。収穫の時には地上部は枯れてしまうので、芋を植えた目印に竹を立てました。

予定では、この後さらにキャベツ・レタスの追肥土寄せを行うはずでしたが、雨が降り出したため行うのをやめ、大急ぎで塾舎へ引き上げました。





■ 05月24日:塾活動 〜作物の生長と育て方の違いに関する話〜

夜の塾活動では、作物の生長と育て方の違いについて、作物の仲間分けに関してとその作物がどこから来たかに関連して話を行いました。

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この時間はまず、作物の仲間分け(・・・科)の区別についての話を行い、次に作物の原産地についての説明を行いました。

同じ科同士毎年植えると連作障害が出ることや、それに対する対処法、原産地の違いから、作物ごとにどう世話をしてやるとよいのか、といった話を行いました。





■ 05月24日:共同生活目標の振り返り

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土曜日の夜の集いの終わりの時間には、共同生活目標がどのくらい達成できたか、振り返り、塾生手帳に書き込む時間を設けています。

それをもとに、日曜日帰宅前にももう一度目標達成度を振り返ってもらっています。

今回は、結構意識して良い達成度を掲げた塾生が殆どでした。彼女らなりに、整理整頓清掃清潔を心掛けたようです。




■ 05月24日:食事当番 〜釜飯炊き・・・前日夜に米とぎ〜

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朝食の釜飯炊き当番は夜のうちに米とぎを行います。

この日は、塾頭さんにとぎ方のポイントを教わりながら行いました。

といだ後の水加減も重要なポイントです。しっかりと自分の手の位置で覚えていました。何事も体で覚えることが大切ですね。





■ 05月25日:整理整頓

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この日は落花生の播種、オカボの播種を行うはずでしたが、昨日夕方からの雨のため、またも畑作業は出来ませんでした。

朝起きてわずかな時間に自分の荷物を整理しています。

ちょっと荷物が多いようです。整理の部分がもう少し必要かも知れませんね。しかし、塾生一人一人が工夫して整理整頓していました。




■ 05月25日:チーム農園作業の見直し・まとめ

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チーム農園作業は土曜日に行うことが出来ましたが、行ったこと、行えなかったこと、この次すべきことなど、しっかり各チームで見直し、チーム農園ファイルにまとめました。







■ 05月25日:案山子作り 〜第4ステージの続き〜

チーム農園作業の見直しとまとめが出来たチームは、第4ステージで行った案山子作りの続きを行いました。

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チームで工夫して、案山子を作り上げました。どれが塾生でどれが案山子かわからないくらい溶け込んでますね。

■ 05月25日:共同農園作業 〜トウモロコシ・エダマメのポット播種、オカボの欠株用苗床づくり〜

予定していた落花生・オカボの畑での播種が出来なかったため、スタッフが行う予定だったトウモロコシ・エダマメのポット播種、オカボに欠株が出たときの移植用の苗床づくりを、チームごとに分かれて行ってもらいました。

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トウモロコシとエダマメのポット播種は土間と玄関前で行いました。チーム農園ですでにポット播種を行っているチームもあり、結構なれた手つきで行っていました。







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オカボの欠株用苗床は1階ベランダで行ってもらいました。土の上に1cm間隔程度で丁寧に種を並べていき、最後に軽く土を振って水をやりました。

このような細かい作業を、きちんと丁寧に行うことも大切なことです。






■ 05月25日:ステージのまとめ・振り返り

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ステージを終わりに塾頭さんからお話がありました。

「今ステージでは雨が降りましたが、天気に合わせた作業もできました。

また、これからは指示されなくても自分でやりましょう。今のうちはまわりの大人が助けてくれますが、大人になったら自分でやらないと困るのは自分です。楽なことがいいと思うかもしれないが、本当の楽しさは苦労して得られます。たとえばチーム農園で苦労するから作物の生長が嬉しいのです。

共同生活目標の整理整頓清掃清潔ですが、無駄なものにはお金がかかっているし、身の回りをきれいにするのは心もきれいな証拠です。」

■ 編集後記

今回は前回に引き続き、またも雨で予定通りの活動を行えませんでした。しかし、雨の降り始めが土曜日の夕方までもってくれたため、サツマイモの植え付け、チーム農園作業、コンニャクイモの植え付けは行うことが出来ました。特に前回、植えつけるべき作物がもっとも多いステージにもかかわらず、雨で出来なかったチーム農園作業は、なんとしても塾生たちに行ってもらいたいと思っていました。雨が降れば他の作業を行うしかないとしても、やはり土に触れ、体を動かし、汗をかいてこその自然塾。これから梅雨の時期を迎えますが、出来れば活動日は雨が降らないでいてほしい、というのが本心です。

味噌作りにおいては、どの塾生も本当に真剣に取り組んでいたと思います。仕込んだ味噌の結果が見られるのは半年後です。それまでじっくり熟成しなければなりません。仕込みの際に真剣かどうか、それが半年かからないと結果が出ません。時にはじっくり待つ。待つことで我慢強さや、後に来る満足感・達成感も学べるのではないでしょうか?

共同生活目標の整理整頓清掃清潔ですが、当たり前のことでありながら、実に奥が深く難しいことでもあります。単純に身の回りのものの整理整頓清掃清潔から、その人の生き様までつながっているテーマでもあります。塾生たちはまだそこまでは考えていないと思いますが、いづれその大切さに気づく日が来ると思います。まずは、毎日毎日、身の回りのことを積み重ねていってほしいと思います。

T.K.