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(市村自然塾 関東 OB会)
今回のステージでは、キャベツ・レタスという苗から育てる作物を初めて扱います。またチーム農園では、いよいよ春の作付けが開始されます。育てはじめの作物は人間で言えば赤ちゃんのようなもの。まだ弱々しく、デリケートな世話が必要です。共同生活の場面では「時間を守る」ことを目標に掲げ、「どうして時間を守る事が大切なのか」「時間を守れるようになるにはどうしたら良いのか」を考えながら行動してもらいました。
活動を始めるにあたり、木全塾頭から今回の共同生活の目標に関して、時間はすべての人に平等に与えられているもので、時間を守ることは個人の心がけ次第であること、また前回までの共同生活の目標「①挨拶をする」「②人の話を聴く」も、人として基本的なことだから今後も続けていくように、といった話がありました。
朝の塾生室清掃ではベランダも掃除します。裸足で雑巾掛けをするのですが、この日は特に寒く、素足を凍えさせながら頑張っていました。
前回ステージ中に発表してもらったチーム農園の作付計画を、スタッフから受けた指摘や忠告を加味して練り直してもらいました。塾生達は限られた時間内に集中して話し合いを進めました。
いよいよ翌日からチーム農園の作業が開始されます。各チーム共に種苗の作付時期や品種の再検討を行なっていました。
前夜半に雨が降り出し、早朝に雨が上がったばかりのコンディションだったため、午前中は畑で農作業ができませんでした。第1ステージに植えたジャガイモ、第2ステージに種を播いたゴボウやダイコンがどうなっているか、塾生も知りたいだろうということで作物の様子を観察に出かけました。
「畑の作物に足音を聞かせるほど作物がよく育つ」ことから名付けられた「あしおとツアー」ですが、ただ単に様子を見に行くだけでは充分とは言えません。今回は事前に作物の発芽(生育)条件を学び、発芽しないものに関しては原因を考えながら観察することにしました。「何故?」「どうして?」と疑問を持つことが新しい発見・気づきに繋がるのです。
畑の土を固めないよう気をつけて畝(うね)の脇を歩き、ジャガイモの芽を観察しました。第1ステージに初めて植えつけた作物なだけに愛着もひとしおなのでしょうか、観察する姿勢にも真剣さが感じられます。
どの塾生の手帳にも、観察した作物の芽のスケッチが描き込まれました。ゴボウを観察している最中に目の前で芽が出て葉が開く場面もありました。
作物の発芽(生育)条件の一覧表です。塾生手帳に正しく書き込まれているか確認してくださいね。
昼食後は畑も乾いてきたので、共同農園作業=キャベツ、レタスの苗を植え付けました。種からでは育てあげるのが難しい作物でも、苗から植え付けることで、より確実に育てる事が出来ます。
畝(うね)立て作業はゴボウの種まきに続き2回目です。今回はキャベツのかまぼこ型畝とレタスの平畝との2種類の畝を立てました。
実際に苗を触る前に、苗の取り扱いや肥料のやり方についてスタッフから説明がありました。とても弱くてデリケートな赤ちゃん苗も、たっぷりの愛情を込めて大切に"育てはじめをしっかり行う"と、元気に力強く育つのです。
ポット(ポリ鉢)から苗を傷つけないように大切に取り出し、畑に植え付けていきます。一つ一つの苗を心を込めて丁寧に植え付けました。
苗を植え付けた後に肥料を苗の周りにまきました。これは、苗に渡す当面の弁当のようなものですね。さらに、キャベツ苗はネキリムシという害虫の大好物なので、かじられて被害を受けないよう、苗のまわりに卵の殻を撒いてあげました。こうすると卵の殻がチクチクして、ネキリムシが嫌がって近づかないとか、卵の殻から溶け出す成分をヨトウムシが嫌うのだとか言われています。
植え付けを終えたら、たっぷりと水をあげます。肥料が弁当ならば、水は水筒みたいなもの。ポットから畑に移された苗がしっかりと根付くよう、大事な作業です。ただ植えつけるだけでなく、その作物のためにどのようにしたら大きく育つのかを考えながら世話をしましょう。
塾生たちがテキパキと作業を進めてくれたお蔭で、予定していたより随分と早く作業が終わってしまいました。そこで急遽、苗を植え付けた隣にあるコムギ畑の草取りをしてもらいました。中にはサボり気味の塾生も居ましたが、集中力の残っている塾生は沢山の雑草を抜き取ってくれました。
山や野原は、たくさんの生き物がいて、とても楽しいところですが、中にはハチや蛇など人間にとって危険な生き物もいます。野外活動を安全に行うため、危険な生物を幾つか挙げて、それらに対処する方法を学びました。
自然塾で活動する中で特に農作業中に出会う可能性のある10種類の生物について勉強しました。どれに対しても大切なのは①正しい服装②正しい対処法と知識③むやみに知らないものを触らない、ということでしたね。みんな興味津々といった様子で聴いていましたが、忘れないように手帳にメモしたかな?
自然塾では日曜日の朝食前に、静かに心を落ち着かせて周囲の自然を感じたり、自分自身の行動を考える時間として、正座で瞑想をな行っています。
旧暦で1年を24に分けた二十四節季というものがあり、毎回、瞑想の時に紹介しています。今回は「清明」と「穀雨」の間の時期でしたので、共に説明しました。清明とは「万物ここに至って清浄明潔なり」の略で、万物がすがすがしく明るく美しい頃。穀雨とは穀物の生長を助ける雨のことで、田畑の準備が整い、それに合わせて春の雨が降るころを指します。
入塾式で種まきをしたものの気候の影響で半分ほどが発芽しなかったハツカダイコンの種を播き直しました。
種を播く前に、前日学んだハツカダイコンの発芽条件をおさらいして、芽が出なかった原因を考えました。嫌光性の種なのに浅く覆土してしまったため発芽しなかったか、土の中で芽を出してから、雨不足で乾燥したり、寒い朝に冷害にやられてしまった可能性が高いようです。その点をよく考えながら覆土したので今回は元気に育ってくれることでしょう。
種まきの後に再びコムギ畑の草を取ってもらいました。短時間でしたが、みんなの頑張りのお蔭で畑は随分とキレイになりました。
塾舎に戻ってきてから休憩まで時間があったため、今回行わなければならない作業は何か、チーム全員で計画を確認しながらファイルを記入してもらいました。
自然塾には、チーム農園ファイルというものがあり、チームで調べたことをまとめたり、作業の計画を立てたりしています。今回はじめて登場した書類だったので記入の仕方を説明したところ、みんな熱心に聴いてくれました。スタッフに頼らないで自ら学ぼうとする姿勢が身についてきたようです。
日曜日の残りの時間はチーム農園作業の時間。いよいよ春の作付けを行いました。
このチームはヒョウタンの苗を育てるために、ポットへの種まき作業を行っていました。その苗を畑に植え替えて大きな成体を育てるそうです。
ダイコンの種を播いたチームは3チームありましたが、これ程しっかりとした虫除けネットを張っていたのは、このチームだけでした。作物を病虫害から守るためにどうしたらよいか、よく勉強していますね。
ステージの終了にあたり、塾頭から活動を振り返ってまとめの話がありました。今回の共同生活の目標である"時間を守る"ことに関して、今この時は永遠に戻ってこないのだから、話を聞く時もボーッとせずに、話の中身を自分の力に替えるよう集中して聴くこと、そして時間を守るには強い意志を持つ人間にならないといけないので、皆も自分に強く他人に優しい人になって欲しい、という話がありました。
今回の塾活動では、まだ弱々しい苗を畑に植え付けたり、芽が出たばかりの作物を観察して必要な世話を考えるなど、「育てはじめが肝心」ということに焦点を当てて作業を行いました。チーム農園でも今回初めて実際の作業がスタートしました。塾生たちがこれら初めての作業に対して、戸惑いながらもワクワクして取り組んでいる姿が印象的でした。塾生の成長においても、自然塾に慣れてきたこの時期は大切な時期です。良い習慣を早くに身につけてしまえば、はじめは大変でも段々とそれが当たり前となり苦にならなくなります。「三つ子の魂、百まで」というわけですね。 共同生活の目標「時間を守る」については、大半の塾生が高い達成度を申告してきましたが、如何に時間を守ることが難しいかを実感した塾生も中にはいたようです。時間を守れない人がグズグズしてしまう3つの原因は「怠慢」「完璧主義」「無謀な計画」にあると言われています。これらの傾向に注意して、守るべき最低限のルールを守ることで、お互いの自由と尊厳とを守っていきましょう。「時は金なり」ですよ!
<H.T.>
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