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(市村自然塾 関東 OB会)
自然塾のある寄(やどりき)地区はお茶の栽培に適し、塾周辺にも茶畑が広がっています。自然塾では毎年八十八夜前後に塾生自らの手で摘んだお茶の葉で塾生自らの手でお茶作りを行い、季節の移ろいを満喫するとともに、ものづくりにおける先人の知恵を学びます。そのため今ステージでは、お茶作りに挑戦し、新茶の味を楽しもう!!というステージテーマを掲げました。
また、共同生活の目標は整理整頓清潔清掃としました。このことを心がけ実行することは、共同生活を過ごすにあたって、無駄をなくし、安全に過ごし、お互いに心地よく過ごせる基本となります。
最初に塾頭さんから活動を始めるにあたってお話がありました。掃除や食事当番など第1ステージから一巡したのでやることはわかっているはずです。これからは何事も自分の力で自主的に行うようにしましょう。人に言われて行うようでは身につきません。またお互いに声をかけ合いましょう。
共同生活の目標を受けて、さっそく荷物整理をはじめる塾生も。それにしても沢山のものが衣装ケースに詰まっていたようです。
八十八夜を過ぎ、市村自然塾関東周辺のお茶畑は新芽を吹いて鮮やかな新緑に染まっています。天気予報では明日日曜日に雨天になる確率が高かったため、お茶作りは日曜日に行うことにし、まずお茶摘みを土曜日に行うことにしました。
お茶摘みを行うにあたり、お茶として使える部分(新芽)とそれ以外の部分をしっかり見分けて混ぜないこと、お茶作りを行うにあたって適当な量を摘むことなどの注意がありました。
塾庭に面したお茶の畝でお茶摘みを行いました。一芯三葉程度の新芽を各チームで摘みました。
ザルに3分の2程度の新芽、約300gのお茶が摘めました。この新芽ははこのあと蒸してさましてから、明日のお茶作りで使います。
お茶摘みを行った後、サツマイモの植え付けを行いました。
ジャイモン畑にサツマイモを植える畝を立てました。傾斜地の畑ですが、第5ステージともなるとかなりクワの使い方にもなれ、きれいなかまぼこ型の畝が出来上がりました。
出来上がった畝に30cm間隔で苗を植えていきます。サツマイモの苗は種芋からでた芽を切り取ったものなので、しっかり根付くように、また、イモをたくさんつけるように植え方を工夫してあげる必要があります。
道路脇の石垣の上に座ってほっと一息する時間。こんな何気ない時間も思い出に残る貴重な一時になるといいですね。
おやつの後、ムギワラボウシ畑に上り、第3ステージで植えつけたキャベツ・レタスの追肥・中耕・土寄せ作業を行いました。
植えつけたときには直径10cm足らずのポットに収まっていた苗は、今ではしっかり畑に根を張り、大きく葉っぱを開いています。大きく育った分必要な肥料をあげるとともに、踏まれて固くなった通路を耕してやわらかくし、土と肥料を混ぜて畝に寄せてあげました。
午後の前半はチーム農園作業を行いました。
まずは何をすべきか、役割分担はどうするか、しっかり話し合って始めます。
チームの名前にもメロンをつけたこのチーム、メロンに対する意気込みが違います。足りないところにしっかりと追加の敷きわらを敷きます。
男子の中でもっとも早く種を播いたこのチームのニンジンは順調に育っています。播き時を逃さなかったのが成功の秘訣?でも間引き作業はなかなか大変なようですね。
チーム農園作業をする傍ら、その場でチーム農園ファイルに記入をしています。気付いたことはすぐにメモをする姿勢が大切ですね。
実は今回、リーダーの間で共同で鹿よけネットを張ろうか否かの話し合いが持たれていたようです。チーム農園作業開始時にはまだ結論は出ていなかったのですが、結局行うことになりました。時間途中からの作業だったため、今回は完成しませんでしたが、このような自主性が出てきたことに頼もしさを感じました。
午後の後半はオカボの種まきを行いました。自然塾には水田がないため畑で育てるオカボを播きます。このオカボは最終ステージで行う餅つき用のもち米です。
よく耕した畑に60cm間隔でクワで溝を切っていきます。土がふかふかしている上、傾斜地のため、上の溝を切っている塾生が折角切った下の溝を崩してしまうこともしばしば。悪戦苦闘の末、スタッフも力を貸し、何とか溝が切れました。
今切った溝にオカボの種籾を重ならないよう、均一なるよう、播いていきます。しかし、ここでもまた隣の溝を崩してしまうことも度々ありましたが、何とか均一に種籾を播き終えました。
オカボを播き終えた畑を鳥よけネットで覆いました。予定ではこの作業も塾生にも行ってもらう予定だったのですが、折角播いた溝を崩してしまいそうだったため、急遽スタッフだけで行うことに変更しました。
オカボの種は鳥たちの格好の餌、どこからともなく鳥が寄ってきて、ネットをしておかないと食べられてしまいます。
夜の塾活動の時間には、野菜を育てる際に考える点について話をしました。
野菜には、植物としての特徴(分類)のほか、どの部分を収穫して食べるか、どのように肥料を必要とするか、好む環境条件、作物特有の病害虫・鳥獣害などがあります。それらを考え、それぞれの野菜にあった世話をしてあげることが大切です。 そのような点を調べながら、作物を育てていってください。
昨日摘んだお茶の葉を使い、いよいよお茶づくりを行います。本当のお茶作りでは、低温で長時間煎るのですが、自然塾のステージの中ではそれだけの時間は取れないので、ホットプレートを使って作りました。
最初にお茶の歴史や種類、成分や効用など、お茶に関する話がされました。今では当たり前に飲まれているお茶もかつては薬として、貴重なものでした。
ホットプレートでお茶作り開始です。茶葉を乾燥させるため最初5分ほど250度で煎り、その後40分程度160-180度に落として煎りました。水蒸気が上がっているうちは熱くて触れませんが、乾いてくると手でも触れるようになります。
水分を飛ばしながら煎ったお茶です。温度のかけ方の違いか、煎り方か、チームにより乾燥の度合いにばらつきがみられました。重さを量ってみたところ、それぞれ300-340gの生葉が、90-110gのお茶になりました。
自分たちで摘み、自分たちで煎ったお茶を自分たちでいただきました。チームによっては緑茶の味と香りだったり、ほうじ茶の味と香りだったりしましたが、このような機会はそうあるものではありません。塾生たちは、お茶の味と香りを堪能し、残ったお茶を大切な家族へのお土産として持ち帰りました。
ゆっくりとお茶を堪能した後、今ステージ最後の農作業として、コンニャクの植え付けを行いました。このコンニャクは15ステージで収穫し、コンニャク作りに用いる予定です。
全員で植え付け予定地の草取りをした後、チームリーダーに代表してコンニャクを植える溝を切ってもらいました。
コンニャクイモは、なんとも奇妙な格好をしています。この種イモを植え付けると秋には一回り大きくなったイモが収穫できます。ちなみに芽のまわりのくぼみに水がたまると腐ったり病気になりやすいので、芋は斜め向きから横向きに植えるのです。
イモごとに適当な間隔をあけて、溝にイモを並べていきます。なお、収穫時には茎が枯れてしまっているので、イモが植わっている目印に通路と溝の間に割り箸を立てました。
ステージのまとめとして、塾頭さんからお話がありました。 まず、今回のステージでお茶作りを行えたこと、そのほかにもさまざまな農作業が行えたり、友達と仲良くできること、そうしたことは、何らかのお陰さまでできていることを忘れないでください。そうしたお陰様の1番目はお日様、2番目は大地・自然、3番目は両親です。今日は母の日です。皆さんがこのように塾で元気で活動できるのはお母さんのお陰だけではないけれども、日頃の感謝の気持ちを込めて、自分たちで作ったお茶をぜひともお母さんにプレゼントしてください。
次に共同生活の目標である整理整頓清潔清掃について。何かをやろうと自分で決めて行うことが大切です。失敗したことを反省して次に生かそうとする、謙虚に反省すること、次に失敗しないためにはどうしたらよいか、相手のせいにしない、自分のことと捉えることが大切です。
塾で行ったことをぜひ家でも行って、また元気な姿を2週間後に見せてください。
自然塾のある寄(やどりき)地区を囲む山々の緑もすっかり濃くなりました。お茶の新芽もしっかり伸び、お茶摘みとお茶作りを堪能することができました。八十八夜の別れ霜と言いますが、今年は当初暖冬だったため八十八夜前でもお茶摘みができるのでは、と見込んでいたのですが、その後3月末から4月にかけて寒気がもどり、結局お茶摘みができたのは八十八夜後でした。暦のすごさ、先人の眼力のようなものも感じました。
塾生たちを見ていると、共同農園作業、塾活動、チーム農園など、さまざまな塾活動に積極的に取り組んでおり、特にチーム農園では、自由時間に調べ物や話し合い、作業をしたり、リーダー同士で鹿よけネットを張ることの話をしたりと、自主的な気概に溢れていて頼もしい限りです。しかし、共同生活の目標に掲げた、整理整頓清潔清掃について振り返ってみると、相変わらず乱雑な部屋や衣装ケースが目立ち、それを意識的に改善しようと取り組んでいる様子はあまりみられませんでした。目標が広く漠然としていたため、具体的に捕らえられなかったのかも知れませんが、日常生活における、自律の面が自覚されるようになるには、まだまだ段階が必要だと感じました。これからのステージで、自主・自立・自律すべてを自ら実践できるよう、呼びかけていきたいと思います。
T.K.
こちらでは3〜7期までの「食」に関する情報をご紹介しています